カレーは夏でも10日はいける

年報用のブログとします。

2023年にプレイした作品のまとめ

今年も例年どおりプレイして良かったとかんじた作品を10作挙げていこうと思います。

今年挙げる10本の平均点は90点を超えており、新作こそ少ないもののリマスター、リメイクを含め10本のうち5本が今年発売された作品となっています。

 

作品

 

サクラノ刻〜櫻の森の下を歩む〜

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今年を代表する作品は?と聞かれたら「サクラノ刻」と答える人は多いのではないでしょうか。ノベルゲームの歴史に名を刻む傑作に間を置かず触れることできて誇らしいです。

前作のサクラノ詩は非の打ち所のない傑作だったため、この作品には不可能に近いクオリティが求められました。

しかし、いざ読み進めると高すぎた期待も上回る会心の出来。個人的には最高のひとつだと思えたサクラノ詩と並び、納得のできる続編で、詩を僅かに超えている瞬間があると感じました。

 

天使憑きの少女

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臓器移植をテーマにした作品です。

人の命を使って人を生かす、その決断を下すということに命の重さを感じました。

天使に力を貸してもらい、奇跡を起こしますが、あくまで人の力で想いと命を繋いでいくことがこの作品の大きな魅力だと思います。

 

この世の果てで恋を唄う少女 YU-NO

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令和に蘇った美少女ゲームの金字塔です。

物語に対する独特な解釈があり、世界を語る壮大な物語をゲームでしか語れない形で描いたものがこの作品です。

あまりに完成されており、このジャンルの限界だと思わせる内容に焦りを感じる程でした。

正にノベルゲームの到達点として君臨するのに相応しい作品です。

 

SEKAI/SUBETE(世界ノ全テ)

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青臭い青春を描いた作品です。

思春期の心情をここまで丁寧に描いた作品を他にやったことが無いというほど鮮明に書かれていました。

思い通りにいかない現実に対する怒りにはとてもリアリティがあり、若い少年少女の心の叫びを感じました。

 

アトラク=ナクア

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この作品は特にテキストでの演出がすばらしく、キャラクターのセリフからキャラクターの過去まで読み取れるなど、洗練された表現力に驚愕しました。

今だから落ち着いて評価できますが、あらゆる要素が当時としては有り得ないレベルだったことは容易に想像でき、これを当時やっていたら言葉が出ないほどの衝撃を受けたのだろうと思います。

 

ヒラヒラヒヒル

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瀬戸口さんの作品でも特に人の描き方に注目された作品だと思います。

過去の作品を読んでも瀬戸口先生の人の描き方は秀でており、人と人のズレや共感できる部分を繊細に描き、立体的に人間を感じる事ができますが、この作品では今まで以上に人間が語られていると感じました。

こういった作品が生まれるノベルゲームは、まだまだ捨てたものでは無いと思わせてくれる希望の作品です。

 

冬のさざなみ

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今年読んだゆにっとちーずさんの作品で、特に挙げたいと思った作品が冬のさざなみです。

人と人が寄り添って生きることを語り、読まれることで人生という物語の形をつくるという内容には衝撃を受けました。

人と違うことの苦しみを描き続けたサークルの救いの作品だと私は思っています。

 

天使のいない12月

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この作品に対しては好きと嫌いが入り交じった感情があります。

登場人物にはあまりに苛立ち、しかもそれが怒鳴り散らしたくなる怒りではなく、ただ不快だというのですからタチが悪いです。

ですが、この作品はそれを上手く纏め挙げ、物語としての意義をもたせました。

エロゲで語られるべき物語であり、作品としては絶賛しています。

 

実験的なテアトロ

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圧倒的な文と演出で、正に演劇の世界に入り込む作品でした。

この作品の没入感は凄まじく、世界の向う側に入り込む、その瞬間に世界の線を超えたことを読み手が実感する程でした。

この作品はシリーズのプロローグですが、これからの展開次第では、最も好きな同人作品のひとつとして、このシリーズを挙げることすら予感させる内容でした。

 

エリュシオン〜永遠のサンクチュアリ

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細かい部分まで丁寧に作り込まれ、実に見事な作品でした。

登場人物によってこの館のかたちは変わると思いますが、それは人それぞれに違った物語を持っているというようなものであると思います。

この傑作を言葉にして語るのは難しいですが、作中の言葉を引用するなら貨物列車というのが適していると思います。

様々な想いと物語を詰め込んだこの館は、私にとって色褪せない物語となるでしょう。

 

まとめ

皆様のこの1年はどうでしたか。

今年は私にとって素晴らしい作品との出会いが多く、ノベルゲームに没頭した当初から考えても特に熱中した年でした。

クリエイターさんをはじめ、業界、作品に尽力して下さった方々、佳い作品との出会いを与えてくださった方々に感謝を申し上げます。

来年のことは特に考えていませんが、まだまだ熱は冷めないので気合を入れてやっていきたいと思います。

今年もお疲れ様でした。

来年もよろしくお願いします。